2012年7月11日水曜日

本番終わりました…そして

ルネこだいら大ホールに2階建てバルコニー付きのデラックア・ハウスが建ち、夢のような時間が始まりました。団員が口々に「出るのか、出ないのか」と言っていたゴンドラは、ちゃちなものを作るとかえって悲しくなるので、結局は作らず、それでも、オケピットから舞台上へ直接上がる階段を作ったことでゴンドラを模してみました。私の心から信頼する照明、音響、舞台、ヘアメイクの外部スタッフが、公演をしっかりと支えてくれました。休憩含めて3時間半の長丁場。それでもお客様は、よく笑い、よく理解して、一緒にお芝居を盛り上げてくれました。 台本も書いた私としては、最後、公爵の笑わぬ侍従チェントゥーリオが笑みを浮かべて「嘘も方便」と台詞をしゃべったとき、客席がどっと沸いたので、思わずガッツポーズをしてしまいました。 公演後、ロビーに出て、みんなでお客様をお送りしました。みなさん、お世辞抜きと思われる笑顔で「楽しかった」「面白かった」と言ってくださいました。演じる者にとってこのときほど幸せなことはありません。皆さんのアンケートもお褒めの言葉ばかり。いつもは幾つか見かける辛口コメントがなかったのが、少し残念に思えたほどです。 興奮の打上げを終え、苦楽を共にしてくれる最後のメンバー「運搬班」とともに、倉庫へ道具を返すため、深夜の中央高速を南アルプスまで走ります。倉庫の前には、美術監督長谷部君のお母様が、懐中電灯と、おうちで採れた野菜を持っていくように置いておいてくれました。その気遣いに私は胸がいっぱいになりました。最後の最後まで、私たちは大勢の方々の善意に支えられている。これが本当の舞台なのだ、と。 東京へ向かう窓の外、山々の合間に見える町の明かりを見ていると、公演の終わりを感じます。でも、公演の終わりは、いつも“始まり”なのです。それを再び始めることのできる幸せを感じながら、このコーナーを閉じたいと思います。 最後までお付き合いいただきありがとうございました。そして、ご来場いただきました皆様に厚く御礼申し上げます。 次回、20周年記念演奏会、サントリーホールでお会いできることを楽しみにしております!

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